かつて、大岡昇平が、「文士とゴルフ」というエッセイを読んだことがある。かつて、小説家同士のコンペがあったと。
同時に、石原慎太郎も、どこかのエッセイで、「文壇ゴルフコンペ」というのがあって、参加者の中にはその作風から、「おまえはゴルフをやってはいけないだろう」という、人が多く混じっていたと書いていた。
小説に限らず、アーティスト、クリエーターとゴルフというのは、イメージ的に遠い。バリバリの反抗ロッカーが、趣味がゴルフだと言うと、どっかでがっかりする自分がいるのも確かだ。
ゴルフは、どこか保守的で、スノッブで、権威的なイメージがあるし、事実そうなのかもしれない。
だからこそ、どこかこれらに反する作品を作る人が、ゴルフをやるというのは、端から見てて違和感を感じるのだろう。
そして、おそらくやっている本人も違和感を感じるに違いない。
ただし、ゴルフというのはそんな保守とか、リベラルとか、スノッブとか清貧とかいう区分けを度外視して面白いスポーツなのは確かだ。
ただ、面白いからやる。文士だろうが、ロッカーだろうが、それでいいのかもしれない。
“ 蒼穹に 流星のごとく ボール飛び ”