フェアウェイ文学 ― エイジシューターへの道

児童文学作家・仲村比呂が綴る、 エイジシュートを夢見る大人のゴルフ記録。

人のいないゴルフ場が好きだ

 普段からあまり混んでいる場所が好きではない。おまけに並ぶのが大嫌いなので、ゴルフのラウンドは、たとえ IN スタートになろうとも、必ず先頭でスタートできる時間帯を予約する。

 
 日によっては、まだ夜が完全に明けきっていないこともあるし、クラブハウスが開く前に着いてしまうこともある。ゴルフ場の方から「早いですねえ」と声をかけられることも多い。

 
 しかし自分は、超がつくほどの朝型人間なので、早起きはまったく苦にならない。それよりも、人の少ない早朝のゴルフ場の雰囲気が何より好きだ。
夜が明けていくゴルフ場は、本当に美しい。どこかの庭園に迷い込んだような気さえする。そこで大きく深呼吸をすると、それだけで「来てよかったなあ」と思ってしまう。

 
 ときどき、俳句や短歌を作ってみることもあるが、だいたい出来はよくない。これからゴルフができると思うと、どうにも作りづらいのだ。たぶん気持ちが高揚してしまうからだろう。

 
 一方で、冬のゴルフ練習場は、早朝に行くと嘘のように人がいない。がらんとしていて、コースをスタートする前ほどのわくわく感はない。むしろ、これから苦行に臨むような気分になる。

 

 ところが、なぜかそんな状態のほうが、俳句や短歌はよくできる。不思議なものである。

 まあ、氷点下0度で練習するほうが、そもそも間違っているのかもしれないが……。

 
 同じ寒さで、同じゴルフでも、コースか練習場か、気持ちの持ちようひとつで、見える景色はずいぶん変わる。


 冬は練習場に行かず、家で素振りをしていたほうがいい、という意見もよく聞く。だが、やはり週に一度くらいはボールを打っておかないと、どうも「打つ勘」が鈍っていく気がする。

というわけで、この年末年始に一度だけ行ってきた。

 ……しかし、寒い。寒すぎる。


 三十球ほど打って、即撤退。寒さで身体が縮こまった状態で練習するのは、やはりスイングを壊しそうな気がした。


 冬はやっぱり、家で鏡の前に立ち、室内用の練習器具を使って素振りをするのが正解なのだろう。

 

 〝 正月も ゴルフ好きは 練習に 〟 

 

 

px.a8.net