ゴルフを始めてけっこうの年月がたつ。
最近、しみじみと思うことがある。
どうして、こんなにゴルフに夢中になっているのだろうと。
突然だが、ゴルフほど毀誉褒貶があるスポーツもない。
作家の村上春樹のように、ゴルフというものを毛嫌いしている者もいれば、あれはお遊戯だと言って、スポーツと見ていない者もいる。司馬遼太郎のように、環境破壊だと言う人もいる。
自分も、そうした毀誉と褒貶の間を揺れ動いていた時期がある。
しかし、結局のところ、ゴルフは面白い。
馬鹿みたいな理由だが、それがすべてのやらない理由のすべてを駆逐してしまう。
そして、かつてはかなりのアンチだった者も、周りに影響されたり、仕事上やらなくてはいけなくなったりしていざ始めると、最初はブツブツ言っていても、しばらくぶりに会うと、完全にゴルフの虜になっていたりする。
そして、ゴルフとスポーツにはまった理由も人それぞれだ。
結局、ゴルフの本質とは、遊びとしての受け入れるキャパの広さにあるのだと思う。言い換えると、人の数だけ好きになる理由があるというか、好きな箇所も違うところが面白い。
飛ばしてなんぼという人もいれば、コース戦略を楽しむ人もいる。スコアにひたすらこだわる人もいれば、競技で頂点を目指す人もいる。酒飲みながらのエンジョイ、つまるところの居酒屋ゴルフという人もいる。
そして、そんな同伴者と一緒に18ホール回っていると、その好きな理由が何となく見えてくる。わかってくる。ふらふらの泥酔状態で一番ホールに立つ人もいれば、何かぶつぶつ言いながら、素振りを百回ぐらいしている人もいる。それを観察しているのも楽しい。
そして、何よりもそんな、人によってバラバラなゴルフが好きな理由に、お互いがどこか干渉しない、何となく敬意を払っている。決して自分のやりかた、理由が一番だとも主張しない。
これって、他のスポーツには意外に見当たらないことのように思う。
卓球や、テニスだとどうしたって勝ち負けだし、ボーリングはスコア、陸上は自己の記録。
テニスをやっていた身からすると、サーブだけにこだわりをもって、ひたすら練習する人はほとんどいない。ショットの球速に拘る人もいない。
やはり、繰り返しになるが、この幅の広さが、ゴルフというスポーツの最大の魅力であり本質だと思う。
ゴルフとは、独りとしても、多くの人とも楽しめる。
そして、そんな好みも、年齢とともに変わっていく。ドライバーの飛距離から、スコア重視へと。そこもいい。
自分も、いつかはエイジシューターになりたいと言っていながらも、また別の目標に変わるかもしれない。たとえば、イギリスのリンクスのコースを全制覇とか・・。
それもまたいいのかもしれない。いろいろあってのゴルフ人生。
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