小雨の中のラウンド。
いつものホームグランドで回る。
結果として、106。クラブを丸ごと変えたり、エースパターの選択に悩んだ結果など、まるで関係なくほとんど腕に進化なし。
パターの打ち方に光明が見えたのと、ウッドが当たり出したので良しとするしかないが・・・。
そしてこの日、一緒に回ったのは、はるか昔に同時期にゴルフを始めた友人二人。
一人は、近所のゴルフファイブで、店員の勧めるがままにフルセットを買った者。
もう一人は奥さんの大のゴルフ好きの義父から、「おっ、ゴルフ始めるのかね」と喜ばれ、そのまま持っていた中古のフルセットを譲られ、その後も義父がクラブを買い換えるごとに、譲られたクラブを使い続ける者。
前者は、ついこの前練習場でボールを打ったときに、「パキーン」という信じられない破裂音がして、ドライバーのヘッドが大破した(そんなことがあるんだ)。
その練習の帰り道に、たまたま目に入ったこれまたゴルフファイブで、店員から勧められたキャロウェイの新型ドライバーのPARADYMに買い換えたのみで、その当初の安物ゴルフセットを使い続けている。
後者も、十年前に義父がゴルフを引退したとき、義父当人が「完成形」というセットを譲り受けて、ずっと使い続けている。
二人に共通するのは、ゴルフの道具にお金をまったくかけないこと。いくらグリップがすり減っても変えることなく使っている。それに、ボールにはこだわりがなく、毎度ゴルフ場で売っている一袋いくらのロストボールを使っている。まったく手入れもしていない。
そして、そんな二人には負けるわけがないと、最新モデルで武装した私。
結果として、二人は100を切り、うれしそうに余裕のホールアウト。
スタート前に「ゴルフは最新道具だよ」とのたまい、鼻高々と最新のゴルフクラブ自慢をした私は面目丸つぶれ。
いったい、この数十年、クラブに使った大金は何のためだったのか・・・。無駄だったのか。思わず自分の人生を見るようで、がっかり、がっかりしすぎて、「やっぱ、道具ってつかいつこなした方がいいね」と引きつった顔で完敗を二人を讃えるしかなかった。
たしかに二人のクラブセットを見ると、そもそもゴルフバッグに14本もクラブが入っていない。というかセット構成自体何も考えていない。
しかし、いずれもまるで使い倒した包丁のように、しっくりと手に馴染んでいる。飛距離もほぼ間違いない(よくツルツルのグリップで打てるもんだ、それも雨の中)。
そして、がっかりした果てに学んだこと。つまり「道具は使い込んで活きる」という真実。
ゴルフギア道楽なんて、完敗したスコアを出した相手にはひれ伏すしかない。
と、悔しさまじりに妻に話すと慰めの言葉。
「それって、結婚相手と一緒でしょう。一生懸命考えて選んで買ったのだから、信じて使い続けてみれば」。まさにそのとおり。
さてと、この手痛い敗戦をきっかけに、この際ゴルフギア道楽(浮気性)も卒業して、生涯の伴侶として、今のローグST NAXセットと、エイジシュートを達成するまで生きていこうと。
“ ゴルフギア 使い込んで その価値を知り ”